■皮膚科の診察室のページ
■皮膚科の診察に関して、少しご紹介をしておきます。 「アトピーに対してステロイドやシクロスポリンの免疫抑制剤を使って良くなった」 「細菌性の膿皮症に対して抗生物質を使ったら治った」 「脂性の肌に対して合ったシャンプーを使ったら改善した」 などの事だけだと、当たり前になってしまうので・・・ 例えば以下の症例は劇的に治っていますが特に大した事はしていません。肌の状態と感染に合わせて内服をして適切なシャンプーとクリームを使用しただけです。もちろん簡単そうに見えても、しっかり治る子でも難治性の方は治療成果に際しては、ちゃんと継続した努力をして頂いている熱心なご家族のお蔭です。感染症 | 感染の原因になるものは色々とあります。一番多いのは特定のブドウ球菌の感染による膿皮症でしょう。何の感染にしても単に感染してしまっただけでなく、根本的に環境要因や、その子自体のアレルギーや免疫力の低下、ホルモンの問題があったりします。きちんと検査して原因を掴み、必要十分な治療継続をし、再発防止をするのが大切です。 |
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アレルギー | いわゆるアトピーが有名ですが、簡単にそう診断すべきでは無い場合が沢山あります。アレルギーの原因は多岐に渡りますが、食事で治る事が時にあるので、そのチャレンジはするべきでしょう。ただし、誤解が多い点ですが「アレルギーに成り難い食事」と言うのは存在しません。今まで食べた事が無い食事に切り替えたり、低アレルギーになるまで適切に分解された食事を食べたり、犬では信頼性が高まった食物アレルギー専用の検査などをする事で合う食事を選びましょう。食事は決まった期間を、適切な指示に沿って使用して、その効果を判断して貰いましょう。 |
腫瘍 | 皮膚には色々な腫瘍ができます。良性でも大きくなる事もありますし、どんなに悪性でも最初は当然小さいです。見た目と感触(揉み過ぎない!)の変化の観察と共に、初期の内に細胞診断等で判断し、早めに適切な対応をする事が大切です。 |
自己免疫性疾患 | 免疫は本来自分を守ってくれますが、外部に対して過剰に攻撃する反応が害を及ぼしたり(アレルギー)、本来は攻撃しない自分の身体の色んな部分を攻撃したりして病気を起こす事があります。皮膚だけでも致命的な事もありますが、全身症状で亡くなる怖い病気もあります。 |
ホルモン性 | 身体には大切なホルモンが沢山ありますが、皮膚に関係する事が多いのは「副腎ホルモン」・「甲状腺ホルモン」・「性ホルモン」等です。それぞれのホルモンによって出てくる症状は色々です。二次的に感染などの症状を引き起こして複雑な病態になる事があります。 |
その他 | 例えば脱毛症ひとつ取っても、未だに原因のハッキリしないポメラニアンに多い「アロペジアX脱毛症」や、ダックスに多い「パターン性脱毛」、わき腹の毛が周期的に抜ける「再発性側腹部脱毛症」など、他にも色々な脱毛症があります。余りに特殊な病気に対しては皮膚生検と言って、皮膚の一部を採取して病理検査をして病気を探らないといけない事もあります。 |