■皮膚科の診察室のページ

■皮膚科の診察に関して、少しご紹介をしておきます。 「アトピーに対してステロイドやシクロスポリンの免疫抑制剤を使って良くなった」 「細菌性の膿皮症に対して抗生物質を使ったら治った」 「脂性の肌に対して合ったシャンプーを使ったら改善した」 などの事だけだと、当たり前になってしまうので・・・ 例えば以下の症例は劇的に治っていますが特に大した事はしていません。肌の状態と感染に合わせて内服をして適切なシャンプーとクリームを使用しただけです。もちろん簡単そうに見えても、しっかり治る子でも難治性の方は治療成果に際しては、ちゃんと継続した努力をして頂いている熱心なご家族のお蔭です。
①この子は3年以上悩んで転院された子です。 凄く痒いですし、難治性のアトピーでは有りますが、同時にマラセチアと言うカビが繁殖して悪化しています。


<写真:左から1〜2枚目:当日>股と脇です。ベタベタで赤く痒そうです。脱毛も酷く分厚く色素沈着もしています。


<写真:3〜4枚目:2か月後>順調に回復して発毛もしっかりし(こういう場合は濃い毛が生えたりします)、色素も少なくなってきています。痒みは殆ど有りません。

分かり易い症例の子の追加です。

②この子も他院で生後すぐからのアレルギーと言われアポキルを沢山投与されていましたが、膿皮症でした。アレルギーはあるのですが、悪化要因は今は感染です。


背中全体にも膿皮が有りますが、特に下腹部で皮膚炎が酷かったです。写真には有りませんが、睾丸周囲もただれて痛そうでした。


アポキルは一度お休みして、外用療法と抗菌薬を適切にして3週で完治しました。



さらに分かり易い症例の子の追加です。

③この子は他院でアレルギーと言われてステロイドを沢山投与されていましたが、疥癬ダニでした。しかも同居犬もご家族の方も感染・・・。


胸です。疥癬ダニが原因では独特の牡蠣殻様のカサブタができます


疥癬ダニです


一番効果の高い駆虫薬と共に状態に合ったシャンプーと併用して早く治します。ツルツル!