(アレルギーの症例:29)柴犬さんのアトピーは心因性も注意!

僕は青春時代を柴犬2頭と過ごしていたので分かりますが、わりと繊細なワンちゃんです(そこが良いんですけど)。アトピーが多い犬種として知られますが、精神的要因はその悪化要因にもなっているでしょう。ただ通常のレベルを超えてしまっていると心因性・・・となり、治療が必要です!

僕は青春時代を柴犬2頭と過ごしていたので分かりますが、わりと繊細なワンちゃんです(そこが良いんですけど)。アトピーが多い犬種として知られますが、精神的要因はその悪化要因にもなっているでしょう。ただ通常のレベルを超えてしまっていると心因性・・・となり、治療が必要です!

典型的なアトピーですが、一部分だけ非常に悪化しています。痒みのサイクルが集中してしまって、自分でもコントロールができないのでしょう。皮膚は自分を守る為に必死に分厚く黒くなっています・・・治療もですが治療終了も「皮膚からの訴え」を聞くつもりで行わないといけません。

ステロイドが少し効いたのが症状をこじらせ、診断を難解にしたのかも知れません。折角なので上海でのセミナースライドも活用して記載してみます。

ハムスターさんの情報が少ないので・・・と言う事でご家族にお願いされて、ご報告です。結果的に残念ですし、前医の批判になってしまうのですが・・・もちろん皮膚科に関しては「なんで?」と言う事も多々出会いますが、基本的には常に「後から診る医者は名医」なんだと思っています。

天疱瘡を疑う疾患群は色んなパターンがありますが、同じ病気でも病期や、それぞれの子の薬の相性だとか禁忌だとか、家庭の事情等の色んな考慮すべき事があります。その制限の中でどうやって診断や治療をするか?は皮膚科認定医としての経験と知識に基づく取捨選択が非常に大切になります。

上皮向性リンパ腫は複数の「これが効くかも?」と言う報告はありますが、確立された有効な手段はありません。これも「何を求めて」「何ができるか?」で相談しながらケアする必要がある病気になります。認定医としての力量を試される疾患の一つと言えます。

難治性のアトピーはオーダーメイドの治療を「犬種や年齢」「今までの経過」「治療しての経過」から一緒に作って維持する事が大切です

酷い細菌性肢端皮膚炎のコントロールは難しいです!特にアトピーがあると・・・。

10歳を超えての発症で、全方位的に鑑別を考える必要がありそうです。